青山せいざん)” の例文
青山せいざん愛執あいしゅうの色に塗られ、」「緑水りょくすい非怨ひえんの糸を永くく」などという古人の詩を見ても人間現象の姿を、むしろ現象界で確捕出来ず所詮しょせん
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
孤身飄然ひょうぜん、異郷にあって更に孤客となるのうらみなく、到る処の青山せいざんこれ墳墓地ふんぼのちともいいたいほど意気すこぶる豪なるところがあったが今その十年の昔と
先年、私に賜わりました青山せいざんでござります。もちろん日頃いつくしみましたる物ではございますが、この稀代の名器を
という句があるが、コウいう心持こころもちでおれば、至る所に青山せいざんありで、い心持がしようと思う。おのれをあざむくのかも知れないが、幾度いくどダマされても、私はこの心持でおりたいと思う。
人格を認知せざる国民 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
一了簡あり顔の政が木遣きやりを丸めたような声しながら、北に峨々ががたる青山せいざんをとおつなことを吐き出す勝手三昧ざんまい、やっちゃもっちゃの末はけんも下卑て、乳房ちちふくれた奴が臍の下に紙幕張るほどになれば
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
人間いたるところに青山せいざんがあるとか書生さんたちがよく歌っているじゃありませんか。いちど、あたしと一緒に漢陽の家へいらっしゃい。生きているのも、いい事だと、きっとお思いになりますから。
竹青 (新字新仮名) / 太宰治(著)
真の自由は物においての自由である。それは単に動くことでなく、動きながら止まることであり、止まりながら動くことである。動即静、静即動というものである。人間いたる処に青山せいざんあり、という。
人生論ノート (新字新仮名) / 三木清(著)
この青山せいざんという琵琶は、仁明天皇の御代、掃部頭貞敏かもんのかみていびんが唐の琵琶の博士、廉承武れんしょうぶから、三曲の秘曲を授かったときもらった三つの名器のうちの一つである。
青山せいざん翠巒すゐらん應接にいとまがない。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)