雑木ざふき)” の例文
旧字:雜木
「これが出来たのでたかみねわしみねとが続いてゐる所が見えなくなりました。茶席など造るより、あの辺の雑木ざふきでも払へばよろしいにな。」
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
雑木ざふきふく風はしづもり松の風いやさや澄みぬ真間まま弘法寺ぐはふじ (五七頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そこは雑木ざふき林に囲まれた、空気の美しい、気持の良いところだつた。
鬼神 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
小林君が洋傘かうもりで指さしたはうを見ると、成程なるほどもぢやもぢや生え繁つた初夏しよか雑木ざふきこずゑが鷹ヶ峯の左の裾を、鬱陶うつたうしく隠してゐる。
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
日おもては雑木ざふきにこもる霜のの照りあたたかし春めきしかも
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
何にまして白くすべなし墓地裏の雑木ざふきの雪のいとどあかるは
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
谿々たにだに雑木ざふきの芽立べにをふくみ雨こまやかなり春か来ぬらし
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
日にけに雑木ざふきもえのかがやけば身はかいだるし胚芽米食ふ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
霜と言へば雑木ざふきの竝木みつくす田川の岸も目にしまるなり
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雑木ざふきこずゑほそきに照りいでて鏡の如く月せりとふ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雑木ざふきこそうれしけれ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雑木ざふきこそうれしけれ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雑木ざふきこそうれしけれ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
枯葉かれは雑木ざふき
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)