遣羽子やりはご)” の例文
外を乗り回す人の絹帽子きぬぼうしの光が見えた。洋剣サアベルの音だの、馬のいななきだの、遣羽子やりはごの声が聞えた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
兀山はげやまのあたるところ遣羽子やりはごす(いづれを見ても山家育ちさ)
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
元日や長安ちやうあんに似る大道に遣羽子やりはごしたるそでとらへけり
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
遣羽子やりはごや子供に似せて親の前 定依
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
そとまはひと絹帽子きぬばうしひかりえた。洋劍さあべるおとだの、うまいなゝきだの、遣羽子やりはごこゑきこえた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)