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遠去
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とおざ
ふりがな文庫
“
遠去
(
とおざ
)” の例文
かくしてそのトラックは速力を
緩
(
ゆる
)
めることなしに、店員にガソリンの
排気
(
はいき
)
をいやというほど
引掛
(
ひっか
)
けて
遠去
(
とおざ
)
かっていってしまったのである。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
くろい
頭巾
(
ずきん
)
の中から、
梟
(
ふくろ
)
のような目をギョロリとさせて、
柳
(
やなぎ
)
がくれに
遠去
(
とおざ
)
かる三つの
網代笠
(
あじろがさ
)
を見おくっていたが、やがてウムとひとりでうなずいた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
喬介は振り返って、
遠去
(
とおざ
)
けてあった矢島五郎の側まで
歩
(
あゆ
)
み
寄
(
よ
)
ると、
傍
(
かたえ
)
の警官には眼も
呉
(
く
)
れず、こう声を掛けた。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
そして自分の好きな女と一緒になりたいのだ。この
厭
(
い
)
やな女と好きな女と、
何
(
いず
)
れに決するかという問題になった時、
厭
(
い
)
やな女を
遠去
(
とおざ
)
けて、好きな女を貰ってしまった。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
槍持が、その刀を避けたはずみに、槍の柄は、半兵衛の手から、
遠去
(
とおざ
)
かった。
寛永武道鑑
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
▼ もっと見る
そうしてその時、軽い風が北東から吹いていたので、その船は私たちから次第に
遠去
(
とおざ
)
かっていった。私たちのボートはそれから、長い滑らかなローラーの上を昇ったりおりたりしながらただよった。
グロリア・スコット号
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
まもなく向うで自動車に乗ったらしく、音がしてそれが
遠去
(
とおざ
)
かっていく。少年は
洞穴
(
ほらあな
)
を出てこれを見届けたが、引き返そうとしてはっとして
樹蔭
(
こかげ
)
に隠れた。またも五人の男が荷物を持って出てきた。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
せっかく世間を
遠去
(
とおざ
)
かって入湯にきているものを、
熱海
(
あたみ
)
くんだりまで来ていッそうこうでは、さだめし当人に
煩
(
わずら
)
わしかろうと思われますが、それが案外で、次郎という小僕も、小間使いも
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、ミドリは不安そうに、
遠去
(
とおざ
)
かりゆく猿田の後姿をふりかえった。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
が、間もなく喬介は縛られた男を私達から
遠去
(
とおざ
)
けて、喋り始めた。
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
遠
常用漢字
小2
部首:⾡
13画
去
常用漢字
小3
部首:⼛
5画
“遠”で始まる語句
遠
遠方
遠慮
遠近
遠退
遠江
遠山
遠音
遠眼鏡
遠路