トップ
>
遜
>
ゆず
ふりがな文庫
“
遜
(
ゆず
)” の例文
西遊記
(
さいゆうき
)
に似て、
而
(
しか
)
も其の
誇誕
(
こたん
)
は少しく
遜
(
ゆず
)
り、水滸伝に近くして、而も
其
(
そ
)
の豪快は及ばず、三国志の
如
(
ごと
)
くして、而も其の殺伐はやゝ
少
(
すくな
)
し。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかしそう云う自分がこの赤毛布にもこの小僧にも
遜
(
ゆず
)
らないもっとも世話のかからない一人であったんだから妙なもんだ。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
人事的葛藤を描く上から見ると、蕪村の句が最も力があり、活動してもいるようであるが、句の価値は
姑
(
しばら
)
く第二として、自然の趣はかえってこの句に
遜
(
ゆず
)
るかと思う。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
その意味に於て尊公の心に萌し出でた本能の芽は聖なる
鉢顛闍梨
(
パタンヂャリ
)
の三昧に比していささかも
遜
(
ゆず
)
るところを見出しがたいのぢやよ。
唵
(
オーム
)
唵
(
オーム
)
、(
箆棒
(
べらぼう
)
め)といつたものぢやよ。
木枯の酒倉から:――聖なる酔つ払ひは神々の魔手に誘惑された話――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
即ち女子の品位を維持するの道にして、大丈夫も之に接して
遜
(
ゆず
)
る所なきを得ず。
新女大学
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
燕王
(
えんおう
)
の兵を起したる建文元年七月より、
恵帝
(
けいてい
)
の国を
遜
(
ゆず
)
りたる建文四年六月までは、
烽烟
(
ほうえん
)
剣光
(
けんこう
)
の
史
(
し
)
にして、今一々
之
(
これ
)
を記するに
懶
(
ものう
)
し。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
之に応じたシローテが又その知識に於てその誠実真摯な信仰に於て
遜
(
ゆず
)
る所のない人物であつた。
イノチガケ:――ヨワン・シローテの殉教――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
技
(
ぎ
)
において、ミケルアンゼロに及ばず、
巧
(
たく
)
みなる事ラフハエルに譲る事ありとも、芸術家たるの人格において、古今の大家と
歩武
(
ほぶ
)
を
斉
(
ひとし
)
ゅうして、
毫
(
ごう
)
も
遜
(
ゆず
)
るところを見出し得ない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
蜂の巣に
遜
(
ゆず
)
るの故を以て、軽視するわけには行くまいと思う。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
建文帝の国を
遜
(
ゆず
)
らざるを得ざるに至れる最初の因は、太祖の諸子を封ずること過当にして、地を与うること広く、権を附すること多きに基づく。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
兄に
遜
(
ゆず
)
るような意から、賀茂の賀の字に換えるに慶の字を以てし、茂の字に換えるに滋の字を以てしたのみで、異字同義、慶滋はもとより賀茂なのである。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
遜
常用漢字
中学
部首:⾡
14画
“遜”を含む語句
謙遜
遜色
傲岸不遜
不遜
御謙遜
傲慢不遜
陸遜
抑遜
謙遜家
遜譲
遜志斎集
馬里遜
遜志斎
遜位
遜下
軽躁不遜
豪慢不遜
謙遜者
謙遜心
索遜
...