“唵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うめ33.3%
あお16.7%
うな16.7%
おん16.7%
オーム16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不用意の隙を覗って転々、人に取り憑き、取り憑いたら一度は人を恋のようにうめかせてみる。これがこの種の魅惑の性質らしい。
宝永噴火 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
じっと彼が酒をあおるのを眺めて居た女は、此種の女の敏感に伴う微な身慄いを身体中に走らせたが
ドーヴィル物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その時、半身を雪に圧されて救助隊の来るまでの一昼夜を動かれぬままに観念してすごした苦しさを思い出しながら、沁々しみじみと語る。喜作はかすかに、ウーンとうなっただけだった。
案内人風景 (新字新仮名) / 百瀬慎太郎黒部溯郎(著)
総体として、おんの聖音に陶酔し、方円半月の火食供養三昧に耽る神秘行者らしい俤は、その何処にも見出されないのであった。
夢殿殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その意味に於て尊公の心に萌し出でた本能の芽は聖なる鉢顛闍梨パタンヂャリの三昧に比していささかもゆずるところを見出しがたいのぢやよ。オームオーム、(箆棒べらぼうめ)といつたものぢやよ。