“造(ミヤツコ)” の例文
さうして年々(トシドシ)頻繁に、氏神其外(ソノホカ)の神々を祭つてゐる。其度毎(ソノタビゴト)に、家の語部(カタリベ)大伴ノ語(カタリ)ノ造(ミヤツコ)の嫗(オムナ)たちを呼んで、之(コレ)に捉(ツカマ)へ処(ドコロ)もない昔代(ムカシヨ)の物語りをさせて、氏人(ウヂビト)に傾聴を強(シ)ひて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
大化改新は、今まで国々を治めてゐた国(クニ)ノ造(ミヤツコ)から、宗教上の力を奪つて、政治上の勢力をも、自ら失はせた。改新以後は、従来国造と呼んでゐたものを、郡領と称するやうになつた。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
即、其家の伝来の職業に関する呪詞で、天子から仰せられなければならぬものを、其団長或は族長から言ふ様になるのだ。其が同時に、それらの所謂伴(トモ)ノ造(ミヤツコ)が、沢山の部民を率ゐる原因になるのだ。