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迂濶
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うっか
ふりがな文庫
“
迂濶
(
うっか
)” の例文
氏の慇懃丁寧なる、もし書斎のデスクの上へ、
迂濶
(
うっか
)
り腸を忘れて行こうものなら、後から小包郵便にして、
添
(
そえ
)
手紙と共に送り返される。
小酒井不木氏スケッチ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
長「黙れ、毀した事は
先刻
(
さっき
)
私
(
わし
)
が
能
(
よ
)
く見て置いたぞ、お父さま、
迂濶
(
うっか
)
りしてはいけません、
此者
(
これ
)
は中々油断がなりません、さ、早く致せ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「飛び込んで来た、よい囮が! 今まで
迂濶
(
うっか
)
りしていたよ。……何よりの玉だ、こいつを利用し……」
前記天満焼
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
お嬢様はお
邸
(
やしき
)
に入らっしゃっても貴方の事
計
(
ばか
)
り思って入らっしゃるものだから、つい口に出て
迂濶
(
うっか
)
りと、貴方の事を仰しゃるのが、ちら/\と
御親父様
(
ごしんぷさま
)
のお耳にもはいり
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「これは早速には出られそうもない。
迂濶
(
うっか
)
り出ると風邪を引く。ちとこれは迷惑だわえ」
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
床へ来ると
私
(
わっち
)
がいて、旦那どうして
此方
(
こちら
)
へ出ていらしったと云うと、
商売替
(
しょうべいげえ
)
をする積りで、
滅法界
(
めっぽうけい
)
金を持って来て、
迂濶
(
うっか
)
り春見屋へ預けたと云うから、それはとんだ、むゝなに
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
悪い事とも心附かず
迂濶
(
うっか
)
り其の金を使い是から家主と相談の上で訴え出ようと云う心得で有ったが、其の
中
(
うち
)
に勘次郎という者が其の方の手許に金子の有る事を知って盗み取ったが
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「なるほど、
普通
(
ただ
)
の子供ではないな。これは
迂濶
(
うっか
)
り油断は出来ぬ」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
誰かと云うて顔色を変えて……
迂濶
(
うっか
)
りした事は云えない、
確
(
しか
)
と是はと云う
証
(
しょう
)
もなし、何も僕がその密夫と
同衾
(
ひとつね
)
を
為
(
し
)
ていた処を見定めた訳では無いけれども、何うも怪しいと云うのは
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それを
迂濶
(
うっか
)
り見
遁
(
の
)
がすような、武士は不用意の人間ではない。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
相「龜藏
安受合
(
やすうけあい
)
するなよ、
彼奴
(
あいつ
)
と大曲で喧嘩した時、
大溝
(
おおどぶ
)
の中へ放り込まれ、水を
喰
(
くら
)
ってよう/\逃帰ったくらい、彼奴ア途方もなく剣術が旨いから、
迂濶
(
うっか
)
り
打
(
たゝ
)
き合うと
叶
(
かな
)
やアしない」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これは水飴の中へ入れても
好
(
よ
)
く分りますので、毒虫を煮てらんびきにいたして、その
毒気
(
どくき
)
を水飴の中へ入れたら、
柔
(
やわら
)
かになって宜かろうというお頼みで、
迂濶
(
うっか
)
りお目通りをして其の事を伺い
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
×「えゝ殿様、
此者
(
これ
)
は全く
喰
(
くら
)
い酔って
迂濶
(
うっか
)
り云ったんで」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女「はい、決して神かけて嘘は申しません、どうぞ此の事は
委
(
くわ
)
しくまだ大屋様へは申しませんから、どうか内聞になすって下さいまし、東京のお方で御親切に仰しゃって下さいまして、お懐かしいから
迂濶
(
うっか
)
り申したので、どうぞ御免なすって」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
迂
漢検準1級
部首:⾡
7画
濶
漢検1級
部首:⽔
17画
“迂濶”で始まる語句
迂濶者
迂濶千万
迂濶々々
迂濶〻〻