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身状
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みじょう
ふりがな文庫
“
身状
(
みじょう
)” の例文
「たとい叔父さんが引っ張り出したにしても、雷に撃たれたのは災難じゃあないか。自分たちの
身状
(
みじょう
)
が悪いから、
罰
(
ばち
)
があたったのさ。」
蜘蛛の夢
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それは彼が、時々酒を飲みに行く、近辺の或安料理屋にいる女の一人であった。彼女は家にいては
能
(
よ
)
く働いたがその
身状
(
みじょう
)
を誰も好く言うものはなかった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
この男、晩年に
中気
(
ちゅうき
)
になった。
身状
(
みじょう
)
が直ってから、大きな俥宿の親方がわりになって、帳場を預かっていたので、若いものからよくしてもらっているといった。
旧聞日本橋:03 蕎麦屋の利久
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
二人の
身状
(
みじょう
)
を預かっている以上、たとえ、どんな事があっても、仲間を裏切るような真似はしないつもりだが、この間から見ていれば、何か、おれには
秘
(
ひ
)
しかくしにして
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……手前の
身状
(
みじょう
)
については、叔父の庄兵衛から申しあげたはずですが、なんと言いますか、ちょっと
文殊菩薩
(
もんじゅぼさつ
)
の生れかわりとでもいったぐあいで、手前がひと睨みくれますと
顎十郎捕物帳:21 かごやの客
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
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どういう
身状
(
みじょう
)
をしているか、連の相手の葛岡さんという青年が、こんな律儀な方と思わないものだから、誘惑されてしまったのじゃないか、それが心配で、地団太を踏んだものだ。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
その殺人鬼の
陶器師
(
すえものし
)
が。……だが一方から云う時は、可哀そうな男でございます。不貞の妻の
身状
(
みじょう
)
から、あたら武士道を捨ててしまい、活きながらの地獄入り、鬼になったのでございますもの。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
少し長吉の
身状
(
みじょう
)
について尋ねて見ようと考えたのです。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
かれは下谷の小森という与力の屋敷の中間で、ふだんから余り
身状
(
みじょう
)
のよくない、方々の屋敷の大部屋へはいりこんで
博奕
(
ばくち
)
を打つのを商売のようにしている道楽者であった。
半七捕物帳:14 山祝いの夜
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「いくら色気抜きの兄さんでも、あたしは兄さんが他の女にとられるのを見ちゃいられないわ。だから済まないが
身状
(
みじょう
)
だけは正しくしといてね。その代りあたしも身状は正しくしとくから」
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
そいつがだんだんに
身状
(
みじょう
)
が悪くなって、二十七八の年にとうとう伊豆の島へ送られた。十年ほども島に暮らしていたのですが、もう辛抱が出来なくなって、島ぬけを考えた。
半七捕物帳:32 海坊主
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
自分の
身状
(
みじょう
)
が悪い為に、旅から旅を流れに渡って、「
行
(
ゆ
)
くにゃ辛い」と唄にまで
謳
(
うた
)
わるる飛騨の
山家
(
やまが
)
に落ちて来たが、それでも自分には自分の
生命
(
せいめい
)
が有る、自分には自分の恋が有る。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
状
常用漢字
小5
部首:⽝
7画
“身”で始まる語句
身体
身
身上
身装
身扮
身體
身動
身長
身代
身悶