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踠
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あが
ふりがな文庫
“
踠
(
あが
)” の例文
彼は其の惱を以て祖先の遺傅から來た熱病の一種と考へ、自ら意志を強くして其のバチルスを
殲滅
(
せんめつ
)
しようと勤めて而して
踠
(
あが
)
いてゐた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
華族は、その圧迫を切り抜けようとして
踠
(
あが
)
く。が、
踠
(
あが
)
いたため、かえって成金の作っておいた
罠
(
わな
)
に陥って、法律上の罪人になるという筋だった。
島原心中
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
さっ!——と、文字若の顔から血の気が引いて、藤吉の手を蹴り解いて
踠
(
あが
)
き起とうとした刹那
釘抜藤吉捕物覚書:13 宙に浮く屍骸
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
なまじ
踠
(
あが
)
いたら、僕らは復讐されますぜ。発砲はやめます。敵艇の砲手の腕前は、驚くべきものですよ。断じて、
盲目弾
(
めくらだま
)
ではない。最初の警砲は、本船の右舷近くに落ちたでしょう。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
身
踠
(
あが
)
りしたのである。けれども、女の身の格別好いちえも分別も出なかつた。
もつれ糸
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
「安心なんか現代にあるものか。
新しき幸福
(
ニュウ・ハッピネス
)
とか
知られざる神
(
アンノン・ゴッド
)
とか云ふものが、西洋詩人の理想通り見付かりや結構だが、さも無い間の人間はたゞ動揺あるのみさ。世の冷たい波に揺られ揺られて
踠
(
あが
)
き苦しむのみさ。」
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
空想的の功名に
踠
(
あが
)
いて多大の希望と抱負とを持ツて空しく路傍に悲慘なる人間の末路を見せた青年もあツたであらう。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
で
踠
(
あが
)
けば
躓
(
つまづ
)
き、躓いては踠き、
揚句
(
あげく
)
に首も廻らぬ
破目
(
はめ
)
に押付けられて、
一夜
(
あるよ
)
頭拔
(
づぬ
)
けて大きな
血袋
(
ちぶくろ
)
を
麻繩
(
あさなわ
)
にブラ下げて、
脆
(
もろ
)
くも
冷
(
ひやツこ
)
い體となツて了ツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
俥
(
くるま
)
に乘る人と
曳
(
ひ
)
く人と
教會
(
ミツシヨン
)
に行く人と
賭場
(
とば
)
に行く人とが出來るのであらうか——際限も無く此様なことを考へ出して、何んとか解決を得やうと
踠
(
あが
)
いて見た。雖然解らなかった。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
鳥屋の店先で
青
(
あを
)
ン
膨
(
ぶくれ
)
の若者が、パタ/\
踠
(
あが
)
いてゐる鷄を
攫
(
つかん
)
で首をおツぺしよるやうに引ン
捩
(
ねぢ
)
ツてゐることや、肉屋の店に皮を剥がれたまゝの豚が
鈎
(
かぎ
)
に吊されて逆さになツてゐることや
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
いや、
拙
(
まづ
)
い!何といふ
劣惡
(
れつあく
)
なもんだえ。何んだツて此様な作を描き上げやうとして
踠
(
あが
)
いてゐるんだ………
骨折損
(
ほねをりぞん
)
じやないか。俺は馬鹿だ、
確
(
たしか
)
に頭が
痺
(
しび
)
れてゐる。何處に一ツ
好
(
い
)
い
點
(
とこ
)
がありやしない。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
踠
部首:⾜
15画
“踠”を含む語句
悪踠
悶踠
惡踠
振踠
足踠
踠打
踠掻
踠死