貧相ひんそう)” の例文
まつうめせいくらべるとたけせいはずっとやせぎすで、なにやらすこ貧相ひんそうらしくえましたが、しかし性質せいしつはこれが一ばん穏和おとなしいようでございました。
水色の目をした、鼻の高い、なんとか云う貧相ひんそうな女優である。僕はT君と同じボックスにタキシイドの胸を並べながら、落胆らくたんしないわけには行かなかった。
カルメン (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
池田というのは五十年配の歯の出た貧相ひんそうな男で、震災当時、南米の植民地から帰って来て、多年の蓄財を資本にして東京大阪神戸の三都にカッフェーを開き
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いつ見ても貧相ひんそうな感じの年とった男が一人、きたない古自転車をいじくっているだけだった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
こんなとんがった貧相ひんそうな男ではないと。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
兼太郎がそのころ目をつける芸者は岡目よそめには貧相ひんそうだと言われる位な痩立やせだちな小作りの女ばかり。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)