わか)” の例文
新字:
故に慾心と云ふもの仰山ぎようさん起り來て、天理と云ふことをさとることなし。天理と云ふことがたしかわかつたらば、壽殀何ぞねんとすることあらんや。
遺教 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
見らるゝに手跡しゆせきも見事にして其文章も勿々なか/\よくわかりしかば則ち目安方へ渡され目安方高々たか/″\讀上よみあげる其ぶん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
蒙りたるも最前さいぜんまですむにごるか分らざりしが今はわかれど濡衣ぬれぎぬほすよしもなき身の因果いんぐわと思ひ廻せば廻すほど又もなみだの種なるを思ひ返へしてゐるをりから後の方より背中せなか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いふおれには少しもわからぬ繰言くりごと然乍さりながら弟十兵衞の女房お安も拙者の方へ來て居たが思出せば七年あと不※ふと家出いへでして歸らぬゆゑ如何なしたる事ならんと思ひ出た日を命日めいにちに佛事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)