言動げんどう)” の例文
それがあるので、清盛は、つい、盛遠の挙止きょし言動げんどうに、ひとより細かい眼をそそぐようになっていた。
赤羽主任の声に、一同は女房と共にはっとまなこを上げた。そして、赤羽主任の眼が女房の言動げんどうに何事か関心を持ったらしいことに気がついて、一層緊張した沈黙が生れた。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ついしつけ規範きはんの一言一句に厳密批評をくわえ、アマノジャクの言動げんどうをなさざるを得ない。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
自分と三千代の関係を、平岡からかくための、糊塗策ことさくとは毫も考へてゐなかつた。代助は平岡に対して、左程に不信な言動げんどうを敢てするには、あまりに高尚であると、優に自己を評価してゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
而かも其の聖人に及ばざるも亦此に在り。聖人は平生の言動げんどう一として訓に非ざるは無し。而て※するにのぞみて、未だ必しも遺訓をつくらず。死生しせいること眞に晝夜ちうやの如し、ねんくる所無し。
つまり、あなたの場合なら二十年前の人間として、二十年前あるいはそれより以前いぜんの生活や社会事情や人格じんかく嗜好しこう言動げんどう、能力などといういろいろな事柄ことがらを研究する材料になることですね。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)