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行来
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ゆきき
ふりがな文庫
“
行来
(
ゆきき
)” の例文
旧字:
行來
運び去ったのだろう。
行来
(
ゆきき
)
の人はどたばたと歩いているが、かつてここに一つの生命が断ち切られたことを誰れが知ろうか。
兎と猫
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
(のう、ご親類の、ご
新姐
(
しんぞ
)
さん。)——
悉
(
くわ
)
しくはなくても、向う前だから、様子は知ってる、
行来
(
ゆきき
)
、出入りに、顔見知りだから、声を掛けて
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その時代の
頽廃
(
たいはい
)
派でもあったのか、生家とは
行来
(
ゆきき
)
もせず、東京へ出て愛する者と共に住み、須磨子さんを生ませたのだった。
大橋須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
女一人では待合にもいられないので、木村の飲み食した勘定を仕払って外へ出ると、横町は丁度座敷へ出て行く芸者の
行来
(
ゆきき
)
の一番
急
(
いそが
)
しい時分。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
武蔵野のあちこちに出没して、
行来
(
ゆきき
)
の旅人をおびやかす通り魔というのが、そもそも彼には
腑
(
ふ
)
に落ちない。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
入折戸に着くまでが既に
好
(
い
)
い加減の難所であった。それから
蕨峠
(
わらびとうげ
)
を越していよいよの三里は、雪が降れば路が出来るけれど、夏草が繁ってはとても
行来
(
ゆきき
)
は出来ぬのであった。
壁の眼の怪
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
廻れば
大門
(
おほもん
)
の見返り柳いと長けれど、お歯ぐろ
溝
(
どぶ
)
に
燈火
(
ともしび
)
うつる三階の騒ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の
行来
(
ゆきき
)
にはかり知られぬ全盛をうらなひて、
大音寺前
(
だいおんじまへ
)
と名は仏くさけれど
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
九州や四国の辺境にあった話が、船の
行来
(
ゆきき
)
と共に大坂の町まで語りつたえられたのを、作者が聞いて筆にしたのであろう。
噂ばなし
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
永代橋の上にはまだ電車が通つてゐるので夜はさほど
更
(
ふけ
)
渡つたのでもないらしいが、河岸通は倉庫の入口に薄暗い灯の見えるばかり、人の
行来
(
ゆきき
)
は全く杜絶えてゐるので
来訪者
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
“行”で始まる語句
行
行燈
行方
行李
行衛
行灯
行脚
行水
行者
行末