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螺旋
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ねぢ
ふりがな文庫
“
螺旋
(
ねぢ
)” の例文
張作霖は
螺旋
(
ねぢ
)
を巻き忘れた柱時計の顔を見ても、飲み忘れた水薬の
香
(
にほひ
)
を
嗅
(
か
)
いでも、直ぐこの合言葉を思ひ出すのだ。そして
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
室内
(
しつない
)
には
螺旋
(
ねぢ
)
で
床
(
ゆか
)
に
止
(
と
)
められた
寐臺
(
ねだい
)
が
數脚
(
すうきやく
)
。
其上
(
そのうへ
)
には
青
(
あを
)
い
病院服
(
びやうゐんふく
)
を
着
(
き
)
て、
昔風
(
むかしふう
)
に
頭巾
(
づきん
)
を
被
(
かぶ
)
つてゐる
患者等
(
くわんじやら
)
が
坐
(
すわ
)
つたり、
寐
(
ね
)
たりして、
是
(
これ
)
は
皆
(
みんな
)
瘋癲患者
(
ふうてんくわんじや
)
なのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それでも
螺旋
(
ねぢ
)
を巻くのさへ忘れなかつたら、時計は教育家のやうに悲しさうな溜息を
吐
(
つ
)
き/\動いてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
昨夕
(
ゆうべ
)
から
毀
(
こは
)
れかけの眼覚時計に
螺旋
(
ねぢ
)
を巻いて、今朝はいつもにない
夙起
(
はやおき
)
をして来てゐるのだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
父親
(
てゝおや
)
は
毀
(
こは
)
れかけた目覚し時計を扱ふやうに
懶
(
だ
)
らけた頭に
矢鱈
(
やたら
)
に
螺旋
(
ねぢ
)
をかけてみたが、その一刹那花は酒や音楽と同じやうに神様が人間を
娯
(
たのし
)
ませるために拵へられたものだといふ事に気が
注
(
つ
)
いた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“螺旋”の意味
《名詞》
螺旋(らせん)
曲線の形状。巻き貝(螺)の殻のように旋回していること。また、そのようなもの。三次元空間において、回転しながら回転面に垂直成分のある方向へ移動(上昇または下降)する点の軌跡。
曲線の形状。二次元平面における、渦巻の別称。
ねじ。
(出典:Wiktionary)
螺
漢検準1級
部首:⾍
17画
旋
常用漢字
中学
部首:⽅
11画
“螺旋”で始まる語句
螺旋形
螺旋状
螺旋式
螺旋釘
螺旋棒
螺旋鋲
螺旋巻
螺旋溝
螺旋仕掛
螺旋刃