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藍染
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あいぞめ
ふりがな文庫
“
藍染
(
あいぞめ
)” の例文
甲斐は好きな
藍染
(
あいぞめ
)
の木綿の
単衣
(
ひとえ
)
に、白
葛布
(
くずふ
)
の
袴
(
はかま
)
をはき、短刀だけ差して、邸内の隠居所にいる母のところへ、挨拶にいった。
樅ノ木は残った:02 第二部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
やがて石神井川が
飛鳥
(
あすか
)
山と王子台との間に活路を
拓
(
ひら
)
いて落ちるようになって、
不忍池
(
しのばずのいけ
)
の上は
藍染
(
あいぞめ
)
川の細い流れとなり、不忍池の下は
暗渠
(
あんきょ
)
にされてしまって
河明り
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それで
匐
(
は
)
つて庭の中に
跪
(
ひざまず
)
いている時に、雨水がたまつて腰につきました。その臣は紅い紐をつけた
藍染
(
あいぞめ
)
の衣を著ておりましたから、
水潦
(
みずたまり
)
が赤い紐に觸れて青が皆赤くなりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
だが、お通が今いる所は、
漁師
(
りょうし
)
の家ではなく、そこらの松の枝や干し
竿
(
ざお
)
に、かけ渡してある
藍染
(
あいぞめ
)
の布を見ても直ぐ知れるように、
飾磨染
(
しかまぞめ
)
と世間でよぶ
紺染
(
こんぞめ
)
を業とする小さい染屋の庭にいるのだった。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
運ぶ
草鞋
(
わらじ
)
、いざ峠にかかる一息つくため、ここに
麓路
(
ふもとじ
)
を
挟
(
さしはさ
)
んで、竹の橋の
出外
(
ではず
)
れに、四五軒の茶店があって、どこも異らぬ
茶染
(
ちゃぞめ
)
、
藍染
(
あいぞめ
)
、
講中手拭
(
こうじゅうてぬぐい
)
の軒にひらひらとある蔭から、東海道の宿々のように
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
藍染
(
あいぞめ
)
の
単衣
(
ひとえ
)
を着、そのうえに派手な、たづな染の
羽折
(
はおり
)
を重ねていたが、……絹張りの
行燈
(
あんどん
)
の光りに照らしだされたその姿は、下町ふうの
粋
(
いき
)
にくだけた感じで、孝之助はちょっと戸惑いをした。
竹柏記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
こんがらとせいたかは親分乾分三人を
荼毘
(
だび
)
に付して遺骨を抱えて江戸へ帰り、その四十九日の夜に、浅草
藍染
(
あいぞめ
)
川の笊組へ仕返しの斬り込みを試みようと、密かに用意しているところへ、先を越して
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
藍
常用漢字
中学
部首:⾋
17画
染
常用漢字
小6
部首:⽊
9画
“藍染”で始まる語句
藍染川
藍染橋
藍染屋
藍染町