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薪木
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たきぎ
ふりがな文庫
“
薪木
(
たきぎ
)” の例文
見ると、ついそばにいた若い下郎風の
薪木
(
たきぎ
)
売りが、もう喧嘩の中へ割って入り、兵隊どもを手玉にとって投げ飛ばしている。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
塩、蜜等を入れてその竹の筒をすっかり
蓋
(
ふた
)
をしてそれをば竹の
薪木
(
たきぎ
)
で燃やすです。よく焼けてほとんど
外部
(
そと
)
が黒く焼けてほどよい頃まで焼きます。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
甲斐守は之を
指
(
ゆびさ
)
し藩中の士を顧みて、この木はわが幽閉の紀念である。今は用なければ
伐
(
き
)
って
薪木
(
たきぎ
)
にでもせられたがよいと言って笑ったそうである。
枇杷の花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
薪木
(
たきぎ
)
を拾いに来るくらいのもので、この夜更け、しかもこの霧、いまごろ、矢筈の森のなかに人影があろうとも思われないのに、ちょうどその森の真ん中
平馬と鶯
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
祭壇が築かれ
薪木
(
たきぎ
)
が積まれ犠牲を焚く日がやって来た。八歳の壺皇子がそれとは知らず嬉々として祭壇へ上った時火が薪木へ掛けられた。しかし神は非礼を受けず忽ち奇蹟を現わされた。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
それをまるで
薪木
(
たきぎ
)
にもならないものだと嘲つて棄てさせようとした
惡漢
(
わるもの
)
は誰だ
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
竈
(
かまど
)
の
薪木
(
たきぎ
)
、その火だがね、何だか身を投げた
女
(
ひと
)
をあぶって暖めているような気がして、消えぎえにそこへ、
袖褄
(
そでづま
)
を
縺
(
もつ
)
れて倒れた、ぐっしょり濡れた髪と、真白な顔が見えて、まるでそれがね
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
藤十郎のお梶を見詰める
眸
(
ひとみ
)
が、異常な興奮で、燃え始めたのは無論である。人妻であると云う道徳的な
柵
(
しがらみ
)
が
取払
(
とりはらわ
)
れて、その古木が
却
(
かえ
)
って、彼の慾情を
培
(
つちか
)
う、
薪木
(
たきぎ
)
として投ぜられたようである。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
姫は——いや新妻は——朝は
夙
(
と
)
く小鳥と共に起きて、ただ一人の
侍女
(
かしずき
)
の
万野
(
までの
)
をあいてに、林の
薪木
(
たきぎ
)
をひろい、泉の水を汲み、朝の家事に余念がない。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鎌倉じゅうの
殿舎
(
でんしゃ
)
、諸屋敷、寺院、町屋のすべてを
薪木
(
たきぎ
)
とし、四方から蒸し殺しに焼き亡ぼそうとするものらしい。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかも捕手目明し
態
(
てい
)
の者ばかりである。彼は
慌
(
あわ
)
てて
銀子
(
ぎんす
)
十両を取出して、
薪木
(
たきぎ
)
売りの手に握らせた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ところが途端に、その二人の足
許
(
もと
)
へ、大きな
薪木
(
たきぎ
)
の束が、どさっと、
抛
(
ほう
)
り投げられてきた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
薪
常用漢字
中学
部首:⾋
16画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“薪木”で始まる語句
薪木売
薪木樵