“薄白”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすじろ90.0%
うすじら10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜ゆうべまゝ盛高もりだかな形をして居た火は夢を見て居た塚の中の骨の様にもろく崩れて刹那せつなに皆薄白うすじろい灰に成つて仕舞しまつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
た※渺々べう/\としてはてもない暗夜やみなかに、雨水あめみづ薄白うすじろいのが、うなぎはらのやうにうねつて、よどんだしづかなみが、どろ/\と線路せんろひたしてさうにさへおもはれる。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この時突然二頭の鹿が、もう暗くなった向うの松の下から、わずかに薄白うすじらんだ川の中へ、水煙みずけむりを立てておどりこんだ。そうしてつのを並べたまま、必死にこちらへ泳ぎ出した。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)