薄濁うすにご)” の例文
さむ時分じぶんだからいけなかはたゞ薄濁うすにごりによどんでゐるだけで、すこしも清淨しやうじやうおもむきはなかつたが、向側むかふがはえるたかいし崖外がけはづまでえん欄干らんかんのある座敷ざしきしてところ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
庄吉は膝に手を置いて首を垂れていたが、顔をあげて薄濁うすにごった白眼をひきくと
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)