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蔽
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おっ
ふりがな文庫
“
蔽
(
おっ
)” の例文
その年
老
(
と
)
った事務員は、一日の単調な仕事に疲れて役所を出ると、不意に
蔽
(
おっ
)
かぶさってしだいに深くなってゆく、あの
取止
(
とりと
)
めもない哀愁に囚われた。
孤独
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
貴僧
(
あなた
)
、黒門までは
可
(
い
)
い天気だったものを、急に大粒な雨!と
吃驚
(
びっくり
)
しますように、屋根へ
掛
(
かか
)
りますのが、この
蔽
(
おっ
)
かぶさった、
欅
(
けやき
)
の葉の落ちますのです。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
筮竹
(
ぜいちく
)
の長袋を
前
(
まえ
)
半じゃ、小刀のように挟んで、
馬乗提灯
(
うまのりぢょうちん
)
の古びたのに算木を
顕
(
あらわ
)
しましたので、黒雲の
蔽
(
おっ
)
かぶさった、蒸暑い
畦
(
あぜ
)
を
照
(
てら
)
し、大手を
掉
(
ふ
)
って参ります。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
モッフは、その一人に
舵機
(
かじ
)
を渡しながら、
蔽
(
おっ
)
かぶせるようにくりかえしたので、
漸
(
やっ
)
と納得したらしかった。
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
とあとは
独言
(
ひとりごと
)
、
框
(
かまち
)
に腰をかけて、足を
突出
(
つきだ
)
すやうにして
下駄
(
げた
)
を
穿
(
は
)
き、上へ
蔽
(
おっ
)
かぶさつて、
沓脱越
(
くつぬぎごし
)
に
此方
(
こちら
)
から戸をあけるお辻の脇あけの下あたりから、つむりを出して、ひよこ/\と出て行つた。
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
蔽
常用漢字
中学
部首:⾋
15画
“蔽”を含む語句
日蔽
蔽被
蔽膝
隠蔽
蔽布
立蔽
打蔽
蔽重
蔽包
掩蔽
遮蔽
蔽物
掩蔽物
言路壅蔽
蔽覆
覆蔽
蔽蓋
蔽隠
隱蔽
遮蔽膜
...