莊子さうし)” の例文
新字:荘子
上州屋が逍遙軒せうえうけん莊左衞門と名乘るから氣が付くんだ。あのこんといふ言葉は、支那の莊子さうしといふ本の一番始め、『逍遙遊第一』といふところに出てゐる。
莊子さうしてふゆめといふ義理ぎりまこと邪魔じやまくさしぎはまではとひきしむる利慾りよくこゝろはかりには黄金こがねといふおもりつきてたからなき子寶こだからのうへもわするゝ小利せうり大損だいそんいまにはじめぬ覆車ふくしやのそしりも梶棒かぢぼうにはこゝろもつかずにぎつてはなさぬ熊鷹主義くまたかしゆぎ理窟りくつはいつも筋違すぢちがひなる内神田うちかんだ連雀町れんじやくちやうとかや
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)