ひで)” の例文
「知らなかった? ひでちゃんのお兄さんですよ。ほら、小田原にいらっしゃる、あんたのお兄さんのこと、いつか聞いたでしょう」
ひでちゃんは、いくつもたこのがっている、はらほうをながめて、自分じぶんたちは、二とあのやまがらをることがないだろうとおもいました。
山へ帰ったやまがら (新字新仮名) / 小川未明(著)
ひで(※海野夫人)や松ちゃん(※海野家のお手伝いさん)などがまだぐずぐずしているのを叱りつけるようにせきたてて防空壕内に入れる。
海野十三敗戦日記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひではいよいよ帰らぬ決心か……あ……!」
淡雪 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
『清さんやひでさんは車ぢやなかつたの。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
お父さんは、どうしてもひでは実業家にする。そのためには、今からあきないを覚えていなければいけないって、それでこれを始めたんですよ。
そして、ひでちゃんが、やまがらのげたはなしをして、どうしたろうときくと、おじさんは、ほうきをうごかしながら
山へ帰ったやまがら (新字新仮名) / 小川未明(著)
招待を受けたが、この病体にて鎌倉まで行きかねるし、ひでも出したくない。
海野十三敗戦日記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひでさん、今日けふはお出かけ。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
亡くなるつい一週間ほど前には『いったいひでは、どうやって将来食べてゆけるだろうな。くだらん本ばかり読んでいて……』
紋付を着るの記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「すずめがいていたので、お仲間入なかまいりがしたくなったんだね。」と、ひでちゃんが、いいました。
山へ帰ったやまがら (新字新仮名) / 小川未明(著)
ひで、松原夫人行きて話をなせしが、蒲田夫人仲々これを承服せず、雪のため切れしものにて宅に失敗はなしとの強論ありしが、結局昼間のナッパ服の人現われ、キャッチを直して午後六時半頃
海野十三敗戦日記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ひでさん、北野丸を見て。』
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
すると、その背中から「ひでっ」と、父の呼ぶ声がした。小さくなって、父の前へ戻った。父は坐り直していた。父の顔や手にスリ傷があった。