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色街
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いろまち
ふりがな文庫
“
色街
(
いろまち
)” の例文
「まだいうかっ。あらぬ
讒訴
(
ざんそ
)
もいい加減にしろ。ははあ、なんだな、何かきさまこそ、わしの留守中に、
色街
(
いろまち
)
の
妓
(
おんな
)
にでもひッかかって」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
倉田工業から電車路に出ると、その一帯は「
色街
(
いろまち
)
」になっていた。電車路を挾んで両側の小路には
円窓
(
まるまど
)
を持った待合が並んでいる。夜になると夜店が立って、にぎわった。
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
私の宿の近所は
色街
(
いろまち
)
で、怪しげな
灯影
(
ほかげ
)
に
田舎女郎
(
いなかじょろう
)
がちらちらしています。衰えた漁村の
行燈
(
あんどん
)
に三味線の音などこおりつくようにさむざむと聞こえます。近状知らせて下さい。
青春の息の痕
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
その中で鬢附の匂い……そして、
色街
(
いろまち
)
のことがふっと頭に浮ぶ……。そうなると、その日は駄目だが、一晩遊んで翌日からは、平素に倍して実験に身がはいる……と云うんだ。
裸木
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「道理で
粋
(
いき
)
じゃと思うたわい。暇があらば人間、
色街
(
いろまち
)
にも出入りしておくものじゃな」
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
▼ もっと見る
訊いて見ねえ、あの人はもと
色街
(
いろまち
)
にゐた人だから
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
色街
(
いろまち
)
では
海鼠
(
なまこ
)
のような安先生も、ひとたび重病人の生命に直面するや、さすが別人のように、どこか名医の風がある。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
寺の角から新堀伝いの左へ下ると、退屈男とはめぐる因果の
小車
(
おぐるま
)
のごとくに、切っても切れぬ縁の深い新吉原の
色街
(
いろまち
)
でした。——もうここまで来れば匂いが強い。右も左も江戸の匂いが強いのです。
旗本退屈男:09 第九話 江戸に帰った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
わけて馬関の
色街
(
いろまち
)
は、彼や
山県狂介
(
やまがたきょうすけ
)
や、伊藤俊輔などのために、夜ごとの不夜城をつくっているかにみえた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「などといっても、おまえは元来諸所方々でちともてすぎる。うっかり
色街
(
いろまち
)
の
妓
(
おんな
)
などにはまりこむなよ」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
菰
(
こも
)
の十郎とお
稚児
(
ちご
)
の小六の肩にすがって、汚れた
夜更
(
よふ
)
けの
色街
(
いろまち
)
を、
蹌踉
(
そうろう
)
ともどって来るのだった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
からっとよく晴れた昼間ほど、手持ち
不沙汰
(
ぶさた
)
にひっそりしている
色街
(
いろまち
)
であった。
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
街
常用漢字
小4
部首:⾏
12画
“色”で始まる語句
色
色彩
色々
色沢
色合
色紙
色艶
色褪
色気
色香