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腕木
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うでぎ
ふりがな文庫
“
腕木
(
うでぎ
)” の例文
枯れ草の生えた崩れ
築土
(
ついじ
)
と、
腕木
(
うでぎ
)
も傾いた怪しげな屋敷門とが、眼のまえに来ていた。清盛は、わが家と気づくと、ぞっとした。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
無論
腕木
(
うでぎ
)
の支柱があり、黒鉄の上下
槓
(
こう
)
が横斜めに構えてはいた。その
把手
(
ハンドル
)
を菜っ葉服の一人が両手でしっかと引き降しに
圧
(
おさ
)
えた
刹那
(
せつな
)
である。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
直径二尺から三尺、高さ三十尺から四十尺の巨柱は、複雑な
腕木
(
うでぎ
)
の網状細工によって、斜めの
瓦屋根
(
かわらやね
)
の重みにうなっている巨大な
梁
(
はり
)
をささえていた。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
外へ出た
腕木
(
うでぎ
)
が折れていた。それを修理すると、彼は一つ舟をもつことになる。希望が一つふえた。そのあたりで引返すことにして、また元の場所へもどった。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それからしばらくたって、ふと私は川の
向
(
むこ
)
う
岸
(
ぎし
)
を見ました。せいの高い二本のでんしんばしらが、
互
(
たがい
)
によりかかるようにして一本の
腕木
(
うでぎ
)
でつらねられてありました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
欄間の飾りより天井板まで美を尽してしかも俗ならぬやうに、家は
楔
(
くさび
)
を打ちて動かぬやうに建てたらんが如く、天保は
床脇
(
とこわき
)
の柱だけ丸木を用ゐ、無理に丸窓一つを
穿
(
うが
)
ち
手水鉢
(
ちょうずばち
)
の
腕木
(
うでぎ
)
も自然木を用ゐ
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
なんとも
言
(
い
)
えずさびしい気がして、ぼんやりそっちを見ていましたら、
向
(
む
)
こうの
河岸
(
かわぎし
)
に二本の
電信
(
でんしん
)
ばしらが、ちょうど
両方
(
りょうほう
)
から
腕
(
うで
)
を組んだように赤い
腕木
(
うでぎ
)
をつらねて立っていました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
踏切の
腕木
(
うでぎ
)
があがったあとは妹を背負った怪少年の姿はもう小さくなっていた。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
利休風
(
りきゅうふう
)
の
茅
(
かや
)
ぶき門で、
腕木
(
うでぎ
)
には
蔓草
(
つるくさ
)
が這い、垣のうちには、竹林が煙っていた。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのとき意地わるく、踏切の
腕木
(
うでぎ
)
が下がった。そしてじゃんじゃんベルが鳴りだした。急行電車がやってきたのだ。正太が踏切のところまでかけつけたときは、もうどうにもならなかった。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
などて
腕木
(
うでぎ
)
をおろすべき
月夜のでんしんばしらの軍歌
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
などて
腕木
(
うでぎ
)
をおろすべき
月夜のでんしんばしら
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
腕
常用漢字
中学
部首:⾁
12画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“腕木”で始まる語句
腕木門