耻辱ちじよく)” の例文
不憫ふびんではあるが、生きて耻辱ちじよくかうむるより、この私に取つても、どれほど嬉しいことか判らない、——かたじけないぞ
たヾねかしとすてものにして、部屋へやよりそとあしさず、一心いつしんくやめては何方いづかたうつたふべき、先祖せんぞ耻辱ちじよく家系かけいけがれ、兄君あにぎみ面目めんもくなく人目ひとめはずかしく、我心わがこヽろれをめてひる
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
耻辱ちじよく、憤恨、悲歎、憂愁、心を置惑ひてこの母は終に発狂せるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大里貫之助の素直な調子には、耻辱ちじよくを打ち開ける努力で痛々しいものさへありました。
だいまでの耻辱ちじよくなり
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)