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簓
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さゝら
ふりがな文庫
“
簓
(
さゝら
)” の例文
倦怠
(
けんたい
)
は
彼等
(
かれら
)
の
意識
(
いしき
)
に
眠
(
ねむり
)
の
樣
(
やう
)
な
幕
(
まく
)
を
掛
(
か
)
けて、
二人
(
ふたり
)
の
愛
(
あい
)
をうつとり
霞
(
かす
)
ます
事
(
こと
)
はあつた。けれども
簓
(
さゝら
)
で
神經
(
しんけい
)
を
洗
(
あら
)
はれる
不安
(
ふあん
)
は
決
(
けつ
)
して
起
(
おこ
)
し
得
(
え
)
なかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
刺青師は無数の細い針を束ねた一種の
簓
(
さゝら
)
のようなものを用いて、しずかに叮嚀に人の肉を突き刺して、これに墨や朱をだん/\に
注
(
さ
)
して行くのですが、朱を注すのは非常の痛みで
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
しかし横井は
容易
(
たやす
)
く手元に附け入らせずに、剣術自慢の四郎左衛門を相手にして、十四五合打ち合つた。此短刀は今も横井家に伝はつてゐるが、刃がこぼれて
簓
(
さゝら
)
のやうになつてゐる。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
踊
(
をどり
)
といふも
桶
(
をけ
)
の
中
(
うち
)
に
芋
(
いも
)
を
洗
(
あら
)
ふがごとし。ゆゑに人みな
満身
(
みうち
)
に
汗
(
あせ
)
をながす。第七をどり目にいたりて
普光寺
(
ふくわうじ
)
の
山長
(
やまをとこ
)
(
耕夫
(
さくをとこ
)
の長をいふ)手に
簓
(
さゝら
)
を
持
(
もち
)
、人の
手輦
(
てぐるま
)
に
乗
(
のり
)
て人のなかへおし入り
大音
(
だいおん
)
にいふ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
踊
(
をどり
)
といふも
桶
(
をけ
)
の
中
(
うち
)
に
芋
(
いも
)
を
洗
(
あら
)
ふがごとし。ゆゑに人みな
満身
(
みうち
)
に
汗
(
あせ
)
をながす。第七をどり目にいたりて
普光寺
(
ふくわうじ
)
の
山長
(
やまをとこ
)
(
耕夫
(
さくをとこ
)
の長をいふ)手に
簓
(
さゝら
)
を
持
(
もち
)
、人の
手輦
(
てぐるま
)
に
乗
(
のり
)
て人のなかへおし入り
大音
(
だいおん
)
にいふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“簓(ささら)”の解説
ささら(簓)とは、竹や細い木などを束ねて作製される道具の一つである。洗浄器具として用いられるほか、楽器や日本の伝統的な大衆舞踊の際の装身具の一部としても用いられる。また、これを伴奏楽器として用いる音曲や舞踊を「ささら」と称することも多い。
(出典:Wikipedia)
簓
漢検1級
部首:⽵
17画
“簓”を含む語句
簓者
簓踊