箕面みのお)” の例文
渡辺祥益といって天満てんまに住んでいた四条派末期の先生の作で、その画風は本格的で温柔そのものであった。図は箕面みのおの滝の夏景である。
それから須磨すまに出養生をし、最後に、海岸はかえってよくないと云うことで、箕面みのおに小さな家を借りて移ったのであった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「もつたいない。お酌なんかさせるもんか。それよりも一緒に箕面みのおか寶塚にでも行くか、それでなければ成駒屋なりこまやはんの芝居でも見に行き度いなあ。」
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
今日朝日新聞にいる友達を尋ねたら、その友人が箕面みのおという紅葉もみじの名所へ案内してくれました。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「いや、箕面みのお昆陽野こやののあたりからは夜どおしの雨風に打たれ、河内殿以下、人も馬も、泥人形のようなおすがた。これでもよほどお急ぎあったものとうけたまわりました」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十一月八日 此行年尾、立子等と共に箕面みのお、奈良鹿郎居。滝を見る。
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
摂津豊能とよの箕面みのお村大字半町字奈良野
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
今日は布引ぬのびき方面へ行って来たとか、六甲山方面とか、越木こしき岩方面とか、有馬温泉方面、箕面みのお方面、とか云う風な各地の水害視察談で、時には写真を現像して持って来たりして
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
老人ばかりがこんな叱言こごとを云うのかと思うと、満更そうでもないとみえて、頃来大阪朝日の天声人語子は、府の役人が箕面みのお公園にドライヴウェーを作ろうとしてみだりに森林を伐り開き
陰翳礼讃 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
幸子は、前栽せんざいに丈高く伸びた紅白のはぎが散りかかっているのを眺めながら、母が亡くなった時の、あの箕面みのおの家の庭の風情ふぜいを想い出していたが、男たちの多くは欧洲戦争のことを話題に上せた。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
箕面みのおかいな。」
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
箕面みのおかいな。」
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
箕面みのおかいな。」
猫と庄造と二人のおんな (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)