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筐
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かたみ
ふりがな文庫
“
筐
(
かたみ
)” の例文
小草
(
おぐさ
)
が
数本
(
すほん
)
に、その一本を伝わって
倒
(
さかしま
)
に
這降
(
はいお
)
りる蟻に、去年の
枯草
(
かれぐさ
)
のこれが
筐
(
かたみ
)
とも見える
芥
(
あくた
)
一摘
(
ひとつま
)
みほど——これが其時の眼中の小天地さ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
えびらといふは如何なる物か知らねども、この歌にては桑の葉を
摘
(
つ
)
み入れる
筐
(
かたみ
)
の類かと見ゆるが不審に存候。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
されど母上はしば/\我に向ひて、そなたのためならば、彼につきあひおくとのたまひき。
餘所
(
よそ
)
の人の此世にありて求むるものをば、かの人
筐
(
かたみ
)
の底に
藏
(
をさ
)
めて持ちたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
もう然様いう
境界
(
きょうがい
)
を透過した者から云わせれば、
所謂
(
いわゆる
)
黒山鬼窟裏の活計を為て居たのであった。そこへ従僕が突として現われて、手に何か知らぬ薄い
筐
(
かたみ
)
様のものを捧げて来た。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
筐
(
かたみ
)
の簪、
箪笥
(
たんす
)
の
衣
(
きぬ
)
、薙刀で割く腹より、小県はこの時、涙ぐんだ。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
頓
(
やが
)
て浮世の
隙
(
ひま
)
が明いて、
筐
(
かたみ
)
に遺る新聞の
数行
(
すぎょう
)
に、我軍死傷少なく、負傷者何名、志願兵イワーノフ戦死。いや、名前も出まいて。ただ一名戦死とばかりか。兵一名!
嗟矣
(
ああ
)
彼
(
あ
)
の犬のようなものだな。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
“筐(
箱
)”の解説
箱(はこ、函、筥、匣、筐)は、物を入れるための容器の一種。貨物輸送に関する国連勧告「Recomendations on the Transport of Dangerous Goods」では、箱は「金属、木、合板、再生木材、ファイバ板、プラスチックその他の適当な材料で作られた、完全な方形または多角形の面で構成された容器」と定義されている。
(出典:Wikipedia)
筐
漢検1級
部首:⽵
12画
“筐”を含む語句
筐中
筐底
花筐
手筐
小筐
筐柳
遺筐
幾筐
弾丸筐
形見筐
抽筐
目無筐
藥筐
遺物筐
鉄筐
黒筐柳