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立出
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たちいず
恁る処へ、左右の小笹
哦嗟々々と音して、
立出るものありけり。「さてはいよいよ
猟師よ」ト、見やればこれ
人間ならず、いと
逞ましき二匹の犬なり。
亀屋の亭主も
是までと口を
噤むありさま珠運
口惜く、見ればお辰はよりどころなき朝顔の
嵐に
逢いて露
脆く、
此方に向いて言葉はなく深く礼して叔父に
付添立出る二タ
足三足め
思ひも懸けず後より、「
喲黄金丸
暫く待ちね。
某聊か思ふ由あり。
這奴が命は今
霎時、助け得させよ」ト、声かけつつ、
徐々と
立出るものあり。二匹は驚き何者ぞと、
月光に
透し見れば。