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空腹
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ひだる
ふりがな文庫
“
空腹
(
ひだる
)” の例文
雪女が寒いと
吐
(
ぬか
)
すと、火が火を熱い、水が水を冷い、貧乏人が
空腹
(
ひだる
)
いと云うようなものだ。
汝
(
うぬ
)
が勝手の我ままだ。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
寺の門を出たのは
午
(
ひる
)
も
大分
(
だいぶん
)
過ぎてゐて、ぺこぺこになつた胃の腑のなかでは、
先刻
(
さつき
)
虫干で見た
呉道子
(
ごどうし
)
の観音さまや、一休和尚の木像やが
空腹
(
ひだる
)
さうに
欠伸
(
あくび
)
をしてゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
聖
(
サント
)
ジャンの祭日にちなんだ大饗宴があると披露されたにより、
空腹
(
ひだる
)
い腹をかかえ、食堂の長椅子にたぐまって
片唾
(
かたず
)
をのむところ、
薦延
(
せんいん
)
数時間、ようやく十時真近になって
ノンシャラン道中記:03 謝肉祭の支那服 ――地中海避寒地の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
(あああ、待ちたまえ、
逆
(
さかさ
)
になった方が、いくらか
空腹
(
ひだる
)
さが
凌
(
しの
)
げるかも知れんぞ。経験じゃ。)
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
内に寝ていてさえ
空腹
(
ひだる
)
うてならぬ処へなまなか
遠路
(
とおみち
)
を
歩行
(
ある
)
いたりゃ、腰は
疼
(
いた
)
む、
呼吸
(
いき
)
は切れる、腹は
空
(
へ
)
る、精は尽きる、な、お前様、ほんにほんに九死一生で戻りやしたよ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
冷い、と
極
(
き
)
めたのは妙ですけれども、飢えて
空腹
(
ひだる
)
くっているんだから、夏でも火気はありますまい。
死
(
しに
)
ぎわに熱でも出なければ——しかし、若いから、そんなに
痩
(
や
)
せ細ったほどではありません。
木の子説法
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
万口
(
ばんこう
)
一声、「ああ
空腹
(
ひだる
)
い。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“空腹(
食欲
)”の解説
食欲(しょくよく)とは、空腹(くうふく)として感じられる食物を食べる願望である。睡眠欲及び性欲と並ぶ人間の三大欲求の一つとされる。全ての高等生物に存在し、新陳代謝を維持する為に必要なエネルギーを取り入れるのに役立つ。食欲は、消化管、脂肪組織及び脳の相互作用により調節されている。食欲の調節が正常にできなくなった場合、神経性無食欲症(拒食症)または神経性大食症(過食症)の原因となり、栄養失調や肥満につながる。
(出典:Wikipedia)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
腹
常用漢字
小6
部首:⾁
13画
“空”で始まる語句
空
空地
空虚
空想
空洞
空家
空気
空嘯
空手
空蝉