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種籾
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たねもみ
ふりがな文庫
“
種籾
(
たねもみ
)” の例文
義理のやうに一寸募つた暑さも直ぐ涼しくなつて、是れでは北海道中
種籾
(
たねもみ
)
一粒取れまいと云ふのに、薄気味悪く米の値段が下つたりした。
お末の死
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
信越二国を流れる信濃川の水系では、翌年の種子に
供
(
きょう
)
すべき
種籾
(
たねもみ
)
をスヂと謂い、すなわちそのスヂ俵を中心とした正月の色々の祭儀がある。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
若々とした武蔵野に復活の生気が
盈
(
み
)
ち
溢
(
あふ
)
れる。色々の虫が生れる。
田圃
(
たんぼ
)
に蛙が
泥声
(
だみごえ
)
をあげる。水がぬるむ。そろ/\
種籾
(
たねもみ
)
も
浸
(
ひた
)
さねばならぬ。桑の
葉
(
は
)
がほぐれる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
冬を
師走
(
しわす
)
の月をもって終わるものとして、年が改まれば第一の月の三十日間を
種籾
(
たねもみ
)
よりも農具よりも、はるかに肝要なる精神的の準備に、ささげようとしたのであって
雪国の春
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
桑は
伐
(
き
)
ったか。桑つきが悪いはお
蚕様
(
こさま
)
が如何ぞしたのじゃあるまいか。
養蚕
(
ようさん
)
教師
(
きょうし
)
はまだ廻って来ないか。
種籾
(
たねもみ
)
は如何した。田の
荒
(
あら
)
おこしもせねばならぬ。
苗代掻
(
しろか
)
きもせねばならぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
それから
苗代
(
なわしろ
)
のこしらえがすぐにつづき、
籾種
(
もみだね
)
をまいてしまった日にも小さい祭りがあり、
種籾
(
たねもみ
)
のあまりを
焼米
(
やきごめ
)
にして、袋に入れてもらって子どもらはよろこんで
噛
(
か
)
んでいる。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
新らしい
今年藁
(
ことしわら
)
をもって念入りに俵を編み、それに次の
苗代
(
なわしろ
)
の
種籾
(
たねもみ
)
を入れて、
年越
(
としこし
)
にはそれを
床
(
とこ
)
の前、神棚の下、または大黒柱の根もととか、
臼柱
(
うすばしら
)
の片脇の臼の上とかに積み上げて
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“種籾(
籾
)”の解説
籾(もみ)は、籾殻を取り去る(脱稃)前のイネの果実に相当する部分のこと。籾米(もみごめ)ともいう。種子としてまくための籾は種籾(たねもみ)ともいう。また、籾殻のみを指して籾ということもある。
(出典:Wikipedia)
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
籾
漢検準1級
部首:⽶
9画
“種”で始まる語句
種々
種
種子
種類
種種
種痘
種彦
種子島
種族
種板