トップ
>
神鳴
>
かみなり
ふりがな文庫
“
神鳴
(
かみなり
)” の例文
清元浄瑠璃
(
きよもとじょうるり
)
の文句にまた一しきり降る雨に仲を結ぶの
神鳴
(
かみなり
)
や互にいだき大川の深き契ぞかわしけるとは、その名も夕立と皆人の知るところ。
夕立
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
その癖前に恐しかつた犬や
神鳴
(
かみなり
)
は
何
(
なん
)
ともない。僕はをととひ(七月十八日)も二三匹の犬が
吠
(
ほ
)
え立てる中を歩いて行つた。
鵠沼雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
初より条理以外に成立して居る恋は今更条理を考えて既往を悔む事はないはずだ。ある時はいとしい恋人の側で
神鳴
(
かみなり
)
の夜の物語して居る処を夢見て居る。
恋
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
尤も事実は水雞の声にそういう力があるわけではなく、夜嵐や
神鳴
(
かみなり
)
のしずまったあとに啼き、狐火の見えなくなった闇に啼くのであろうが、言葉の意味はどうしても水雞にそぐわぬ
憾
(
うらみ
)
がある。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
のみならず
神鳴
(
かみなり
)
も急に凄じく鳴りはためいて、絶えず
稲妻
(
いなずま
)
が
梭
(
おさ
)
のように飛びちがうのでございます。
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
わたしは
女
(
をんな
)
と
眼
(
め
)
を
合
(
あは
)
せた
時
(
とき
)
、たとひ
神鳴
(
かみなり
)
に
打
(
う
)
ち
殺
(
ころ
)
されても、この
女
(
をんな
)
を
妻
(
つま
)
にしたいと
思
(
おも
)
ひました。
妻
(
つま
)
にしたい、——わたしの
念頭
(
ねんとう
)
にあつたのは、
唯
(
ただ
)
かう
云
(
い
)
ふ一
事
(
じ
)
だけです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
わたしは女と眼を合せた時、たとい
神鳴
(
かみなり
)
に打ち殺されても、この女を妻にしたいと思いました。妻にしたい、——わたしの
念頭
(
ねんとう
)
にあったのは、ただこう云う一事だけです。
藪の中
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
鳴
常用漢字
小2
部首:⿃
14画
“神”で始まる語句
神
神々
神輿
神楽
神田
神酒
神戸
神楽坂
神仏
神主