眞心まごゝろ)” の例文
新字:真心
彼は私がかくも眞心まごゝろから彼を愛してゐるので、その世話を受けることは私の最もやさしい願ひをきいてやることだと感じたのである。
あゝ眞心まごゝろをもて神をあがめかつチェーザレを鞍に載すべき(汝等もしよく神のことばをさとりなば)人々よ 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
すると、宗助そうすけにはそれが、眞心まごゝろあるさいくちりて、自分じぶん飜弄ほんろうする運命うんめい毒舌どくぜつごとくにかんぜられた。宗助そうすけはさう場合ばあひにはなんにもこたへずにたゞ苦笑くせうするだけであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「あゝ! 私の眞心まごゝろを疑はしくお思ひになるきりの事なら、私は安心しますわ。事の正當さはお認めになるのでせう?」
わが淑女よ、我は人間世界より我を移したまへる者に、わが眞心まごゝろを盡して感謝す 四六—四八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
私は、アデェルの幸福と進歩を眞心まごゝろからこゝろ懸けてゐたし、幼い彼女がだん/\好きになつた。