-
トップ
>
-
相濟
>
-
あひす
まだお
茶代も
差上げないのに、
相濟まない、
清らかな
菓子器の
中は、ほこりのかゝらぬ
蒸菓子であつた。
早々鈴ヶ森の
村役人へ屆けければ村役人は其段訴へ出で
早速檢使の役人出張ありて改め等
相濟み飛脚の
死骸は十七屋孫兵衞方へ
引渡しと相成けるとぞ其の
昔し
延文康安の頃伊勢の
國司長野の城主
仁木右京大夫義長は
己れが
擅横に太神宮の
御神領迄を
取出し相摸殿
率拜見と差付れば御城代
初め町奉行に至る迄
各々再拜し一人々々に
拜見相濟む
是紛もなき
正眞の御
直筆と御短刀なれば一同に
驚き入る是に於て
疑心晴相摸守殿には伊賀亮に
向ひ
斯確なる
御證據の御座ある上は將軍の
御落胤に相違なく
渡らせ給へり此段
早速江戸表へ申
達し
御老中の
返事を