生温なまあたゝか)” の例文
昼過ひるすぎからすこ生温なまあたゝかかぜやゝさわいで、よこになつててゐると、何処どこかのにはさくらが、霏々ひら/\つて、手洗鉢てあらひばちまはりの、つはぶきうへまでつてる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
うして寺の人と同じやうに早く食ふといふことは、近頃無いためし——朝は必ず生温なまあたゝかい飯に、煮詰つた汁ときまつて居たのが、其日にかぎつては、飯も焚きたてのいきの立つやつで、汁は又
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)