ウツ)” の例文
九人は、完全にウツし世の庶民の心に、なり還つて居た。山の上は、昔語りするには、あまり寂しいことを忘れて居たのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
九人は、完全にウツし世の庶民の心に、なり還つて居た。山の上は、昔語りするには、あまり寂しいことを忘れて居たのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
九人は、完全にウツの庶民の心に、なり還つて居た。山の上は、昔語りするには、あまり寂しいことを忘れて居たのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
唯うつとりと、塔のモトから近々と仰ぐ、二上山の山肌に、ウツの目からは見えぬ姿をオモようとして居るのであらう。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
唯うつとりと、塔のモトから近々と仰ぐ、二上山の山肌に、ウツの目からは見えぬ姿をオモようとして居るのであらう。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
唯うつとりと、塔のモトから近々と仰ぐ、二上山の山肌に、ウツの目からは見えぬ姿をオモようとして居るのであらう。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其と共にウツし身にとつては恐しいが、常にある親しみを持たれてゐると期待の出来る此カクの人々が、恩寵の来訪をすると思ふ様になつたのである。
さう思うた刹那、郎女の身は、大浪にうちタフされる。浪に漂ふ身……衣もなく、もない。抱き持つた等身の白玉と一つに、水の上に照り輝くウツし身。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何やら我々には想像も出来ぬ理由があつて、日を祀る修道人が、目眩メクルメく光りに馴れて、ウツし世の明を失つたと言ふ風の考へ方があつたものではないか知らん。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何やら我々には想像も出來ぬ理由があつて、日を祀る修道人が、目眩メクルメく光りに馴れて、ウツし世の明を失つたと言ふ風の考へ方があつたものではないか知らん。
山越しの阿弥陀像の画因 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
何やら我々には想像も出來ぬ理由があつて、日を祀る修道人が、目眩メクルメく光りに馴れて、ウツし世の明を失つたと言ふ風の考へ方があつたものではないか知らん。
山越しの弥陀 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
神の純化が遂げられてゐなかつた頃の人々は、目に見えぬ力として、ウツの姿を消した人の霊をも、神と一列に幡もて、ぎよすべきものと信じたのである。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
なごり惜しく過ぎ行くウツし世のさま/″\。郎女は、今目を閉ぢて、心に一つ/\收めこまうとして居る。ほのかに通り行き、ハタ著しくはためき過ぎたもの——。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
なごり惜しく過ぎ行くウツし世のさま/″\。郎女は、今目を閉ぢて、心に一つ/\收めこまうとして居る。ほのかに通り行き、ハタ著しくはためき過ぎたもの——。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)