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獨斷
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どくだん
そして何時とは無く
病的に華族嫌となツて了ツた。此の反動として、彼は
獨斷で、父の
所思に頓着なくドシ/\繪畫の研究に
取懸つた。
といつてお
品は
獨斷で
決行するのには
餘り
大事であつたのである。さうしてそれは
決定される
機會もなくて
夫婦は
依然として
農事に
忙殺されて
居た。
自分の一
時の
心理を
標準とし、
之を
正しいものと
獨斷して、
他の一
時の
心理を
否認することは
兎角誤妄に
陷るの
虞れがある。これは
大に
考慮しなければならぬ
事である。