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狂
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くるい
ふりがな文庫
“
狂
(
くるい
)” の例文
彼は人目に触れやすい社交場
裡
(
り
)
で、同じ
所作
(
しょさ
)
をなお二三度くり返した後、発作のために精神に
狂
(
くるい
)
の出る危険な人という評判を一般に博し得た。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
奴さんは己の神経の
狂
(
くるい
)
で奇怪な幻を
画
(
えが
)
いたことに気が
注
(
つ
)
かないから、びっくりして眼を
睜
(
みは
)
ったのだ、そこで奴さんは、その晩のことは己の邪推であったと思うようになったが
雨夜草紙
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
却
(
かえっ
)
て以前よりも一層慶三の気に入るような勤め振り、それは絵本で見る昔の御殿女中がお宿下りの折の役者
狂
(
くるい
)
とて、まさかこれほどではあるまいと思われるような有様を見せるので
夏すがた
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それから
紫檀
(
したん
)
の
茶棚
(
ちゃだな
)
が一つ二つ飾ってあったが、いずれも
狂
(
くるい
)
の出そうな
生
(
なま
)
なものばかりであった。しかし御米にはそんな区別はいっこう映らなかった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
訴訟を起してるが、これも吾輩のやったことじゃ、その医学士は、
暫
(
しばら
)
く養生しているうちに、神経の
狂
(
くるい
)
もとれて来た、そのうち、あの
親父
(
おやじ
)
が死んでしまったのだ、それも偶然じゃないのだ、しかし
雨夜続志
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
昨夕
(
ゆうべ
)
飲んだ
麦酒
(
ビール
)
はこれに比べると
愚
(
おろか
)
なものだと、代助は頭を敲きながら考えた。幸に、代助はいくら頭が二重になっても、脳の活動に
狂
(
くるい
)
を受けた事がなかった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
狂
常用漢字
中学
部首:⽝
7画
“狂”を含む語句
狂人
狂言
偏執狂
気狂
狂気
狂犬
物狂
狂氣
頓狂
狂乱
狂死
狂者
狂風
酔狂
死物狂
癲狂院
狂喜
素頓狂
発狂
狂暴
...