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焦茶色
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こげちゃいろ
ふりがな文庫
“
焦茶色
(
こげちゃいろ
)” の例文
襟
(
えり
)
の大きな、
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
の、しかしいささか毛脚の古ぼけた
外套
(
がいとう
)
に身をつつんで、長い髪がやわらかく肩にかかっている。
待っている女
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
綺麗
(
きれい
)
に
鬚
(
ひげ
)
を剃って、
敏捷
(
びんしょう
)
な顔つきをしていた。長い黒の
外套
(
がいとう
)
に、
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
フェルト帽、きびきびした早口だった。
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
番頭の禄兵衛は黙って隣の納戸へ入りましたが、不気味そうに手へブラ下げて来たのは、
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
の丈夫な真田紐、いや丈夫な真田紐の付いた手代の使う前掛です。
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
見ると葉子の前にはまさしく、角燈を持って
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
のマントを着た事務長が立っていた。そして
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
城
(
しろ
)
あとのおおばこの
実
(
み
)
は
結
(
むす
)
び、赤つめ草の花は
枯
(
か
)
れて
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
になり、
畑
(
はたけ
)
の
粟
(
あわ
)
は
刈
(
か
)
られました。
めくらぶどうと虹
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
と立ち上がりながら、しっしっと
二声
(
ふたこえ
)
で
鶏
(
にわとり
)
を追い
下
(
さ
)
げる。ここここと
馳
(
か
)
け出した夫婦は、
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
の畳から、駄菓子箱の中を踏みつけて、往来へ飛び出す。雄の方が逃げるとき駄菓子の上へ
糞
(
ふん
)
を
垂
(
た
)
れた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
軍服の下に現われたものは、
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
のルパシカだった。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
一瞬、あの脚の美しい
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
の
外套
(
がいとう
)
の女の姿が、
閃
(
ひらめ
)
くように彼の目に浮んだ。彼にはふと、あの若い女は、彼の心が生んだ幻影だったような気がしてきた。
待っている女
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
城あとのおおばこの実は結び、赤つめ草の花は
枯
(
か
)
れて
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
になって、畑の
粟
(
あわ
)
は
刈
(
か
)
りとられ、畑のすみから
一寸
(
ちょっと
)
顔を出した
野鼠
(
のねずみ
)
はびっくりしたように
又
(
また
)
急いで穴の中へひっこむ。
マリヴロンと少女
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
焦茶色
(
こげちゃいろ
)
の
外套
(
がいとう
)
の女が、まだそこに立っているのだ。
待っている女
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
焦
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
茶
常用漢字
小2
部首:⾋
9画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“焦茶”で始まる語句
焦茶
焦茶地
焦茶絞