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潺々
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せん/\
ふりがな文庫
“
潺々
(
せん/\
)” の例文
洋燈
(
ランプ
)
も
珍
(
めづら
)
しいが、
座敷
(
ざしき
)
もまだ
塗立
(
ぬりた
)
ての
生壁
(
なまかべ
)
で、
木
(
き
)
の
香
(
か
)
は
高
(
たか
)
し、
高縁
(
たかゑん
)
の
前
(
まへ
)
は、すぐに
樫
(
かし
)
、
槻
(
つき
)
の
大木
(
たいぼく
)
大樹
(
たいじゆ
)
鬱然
(
うつぜん
)
として、
樹
(
き
)
の
根
(
ね
)
を
繞
(
めぐ
)
つて、
山清水
(
やましみづ
)
が
潺々
(
せん/\
)
と
音
(
おと
)
を
寂
(
しづか
)
に
流
(
なが
)
れる。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
谷々から滴り落ちる水が、或は
潺々
(
せん/\
)
とした小さい瀬を成し、或は人に知られない無名の瀑布を懸け、時には激し時には淀んで、段々世間に流れ落ちて行く形が面白い。
日光
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
奇麗
(
きれい
)
に
浚
(
さら
)
つてしまつて、井筒にもたれ、
井底
(
せいてい
)
深
(
ふか
)
く二つ三つの涌き口から
潺々
(
せん/\
)
と清水の湧く音を聴いた時、
最早
(
もう
)
水汲
(
みづく
)
みの難行苦行も
後
(
あと
)
になつたことを、嬉しくもまた
残惜
(
のこりを
)
しくも思つた。
水汲み
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
潺
漢検1級
部首:⽔
15画
々
3画
“潺々”で始まる語句
潺々淙々