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満悦
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まんえつ
ふりがな文庫
“
満悦
(
まんえつ
)” の例文
旧字:
滿悦
映画はスクリーンの上に、羞らいを捨てて、
妖
(
あや
)
しく躍りだした。大勢の会員たちが自然に発する気味のわるい
満悦
(
まんえつ
)
の声が、ひどく耳ざわりだった。
蠅
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
父の顔を見母の顔を見姉の顔を見、煮豆
佃煮
(
つくだに
)
のごちそうに
満悦
(
まんえつ
)
して、腹の底を傾けての笑い、ありたけの声を出しての叫び、この人のためにだれもかれも、すべての
憂
(
う
)
き
事
(
こと
)
を忘れさせられる。
水籠
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
その時彼は痴川殺害の事実に
就
(
つい
)
ては実は
殆
(
ほと
)
んど考えてはいなかった。ただ彼はこの手紙を受け取った痴川の狂暴な混乱を思い浮べるだけで
満悦
(
まんえつ
)
を感じていた。数日が流れた。無論返書は来なかった。
小さな部屋
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
ともあれ信雄は
満悦
(
まんえつ
)
して清洲へ帰った。
匹夫
(
ひっぷ
)
がほくほくした時のような
体
(
てい
)
であった。が、小心な彼はその姿にまで、終始うしろめたいような
蔭
(
かげ
)
を持っていた。秀吉の眼を極度に
憚
(
はばか
)
っていたものらしい。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こうした手紙の中に、ヘルンの大得意な
満悦
(
まんえつ
)
さが現われている。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
▼ もっと見る
校長はお君の拍手に
満悦
(
まんえつ
)
したようだった。
雨
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
彼は恐らく
可憐
(
かれん
)
な愛人と抱きあったまま
満悦
(
まんえつ
)
の
裡
(
うち
)
に
瞑目
(
めいもく
)
したことでしょう。
壊れたバリコン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ひとたまりもなく倒れる男に馬乗りとなって、苦悶のためにのたうつ男の首をしめて地面へぐいぐいおしつけた。きしむような
満悦
(
まんえつ
)
の笑いに胸をはずませ、無我
無
(
ママ
)
中のていで顔面をなぐり、つねった。
禅僧
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
“満悦”の意味
《名詞》
満悦(まんえつ)
とても満足し悦ぶこと。
(出典:Wiktionary)
満
常用漢字
小4
部首:⽔
12画
悦
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
“満”で始まる語句
満
満更
満足
満腔
満洲
満々
満潮
満干
満天星
満山