流行神はやりがみ)” の例文
もぐりの流行神はやりがみなららぬこと、いやしくもただしいかみとしてんな祈願きがんみみかたむけるものは絶対ぜったいいとおもえばよろしいかとぞんじます。
たしかに承わりました。柳営の内証向ないしょうむきには、ふとした抜裏ぬけうらがござって、当節、権勢の流行神はやりがみかたへ、段々と手入れを
無惨やな (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「天誅組というのは、このごろ流行はやり出した悪い貼紙はりがみで、疱瘡神ほうそうがみよりもっと剣呑けんのん流行神はやりがみだ」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その頃、江戸中の評判は、東両国の元町に、祈祷所きとうじょを設けている、天霊様という流行神はやりがみで、誠心まごごろこめていのりさえすればいかなる難病も平癒疑いなく、富貴栄達も、心のままと言い触らされました。
フト思い出したのは、近頃向柳原に出来た流行神はやりがみでした。