かっ)” の例文
すなわち頭髪かみは肩まで生い身長の長きこと二じょう余り、足は板敷を踏みながら首は天井の上まで懸かり、尚その低きをいきどおるが如く大眼かっと見開いて下界を爛々らんらんにらんでいる。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
エヽ馬鹿ばかなとかっと見ひらき天井をにらむ眼に、このたびは花漬なけれど、やみはあやなしあやにくに梅の花のかおりは箱をれてする/\とまくらに通えば、何となくときめく心を種としてさきさきたり、桃のこび桜の色
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
弾正太夫はかっと怒るや、太刀をあんじて立ち上がった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)