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泣面
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なきつら
ふりがな文庫
“
泣面
(
なきつら
)” の例文
小「あれさ、お上役に逢っては一言もないからさ
泣面
(
なきつら
)
してさ、泣面は見よい物じゃアないねえ、あの火吹達磨や、泣達磨や、へご助や」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
仕方なしにモトの木賃宿に帰って来ると
泣面
(
なきつら
)
に蜂という文句通りに、大惣が大熱を出いて、煎餅布団をハネ
除
(
の
)
けハネ
除
(
の
)
け苦しがる。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
さきにはモーターが故障で、いままた磁力砲の具合がわるいとは、
泣面
(
なきつら
)
に蜂がとんできてさしたように、災難つづきです。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
とにかく三十も越えて男一人前に
髭
(
ひげ
)
まで生えて居るような奴が、声をあげて
止度
(
とめど
)
もなしにあんあんと泣く、その
泣面
(
なきつら
)
と来たらば醜いとも
可笑
(
おか
)
しいとも言いようがないのである。
病牀苦語
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
厳しく叱られて
泣面
(
なきつら
)
になつたことの多い割合には、習ふことが身に沁みず、只ぶら/″\と月日を過し、閑さへあればたわいもない、くだらん本ばかり読み耽つてゐたものである。
十歳以前に読んだ本:――明治四十五年六月『少年世界』の為に――
(新字旧仮名)
/
坪内逍遥
(著)
▼ もっと見る
「ほんとに済みません。
泣面
(
なきつら
)
などして。あの常さんて男、何といういやな人でしょう」
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「われはテルミット弾で東京を焼いてしまう決心だ。日本人の
泣面
(
なきつら
)
が見えるようだ。」
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
すると彼等は機嫌をなおして、
泣面
(
なきつら
)
が大にこにこに変ってしまった。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
泣面
(
なきつら
)
に蜂 が
螫
(
さ
)
すというような目ばかり見ましたが、これからとてもなおなおどういう難儀があるかわからん。けれどもまず進むだけ進むのが真に愉快であるという考えから一首の歌を
詠
(
よ
)
みました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「また、笹子峠のように
遣
(
や
)
り
損
(
そく
)
なって
泣面
(
なきつら
)
をかかねえものだ」
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ただ
揉
(
も
)
みくちやの
泣面
(
なきつら
)
のべそかき小僧が口の
中
(
うち
)
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
泣面
(
なきつら
)
大使2・7(夕)
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
逆
(
さか
)
さに
梁
(
はり
)
に釣り下げられている
癖
(
くせ
)
に、「いまに日本国中の人間どもが
泣面
(
なきつら
)
をかくぞ、ざまア見やがれ」と大きなことをいっているのは、怪盗とはいえ、なんと
面憎
(
つらにく
)
いことではないか。
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
蟠「
何
(
なん
)
と、そんなに顔色を変えて
泣面
(
なきつら
)
をするな、これは百金だな」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
泣
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“泣面”で始まる語句
泣面化粧