水莖みづぐき)” の例文
新字:水茎
四邊あたり見𢌞みまはせば不圖ふと眼にとまる經机きやうづくゑの上にある薄色の折紙、取り上げ見れば維盛卿の筆と覺しく、水莖みづぐきの跡あざやかに走り書せる二首の和歌
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
きみは、しかけたよういそがしいをりから、ふゆれかゝる、ついありあはせたしつけ紅筆べにふで懷紙ふところがみへ、と丸髷まるまげびんつややかに、もみぢをながすうるはしかりし水莖みづぐきのあと。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
くみは、しかけたようせはしいをりから、ふゆれかゝる、ついありあはせたたしなみ紅筆べにふでで、懷紙くわいしへ、圓髷まるまげびんつややかに、もみぢをながす……うるはしかりし水莖みづぐきのあと。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)