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毛抜
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けぬき
ふりがな文庫
“
毛抜
(
けぬき
)” の例文
旧字:
毛拔
安宅
(
あたけ
)
の松の鮨、
竈河岸
(
へっついがし
)
の
毛抜
(
けぬき
)
鮨、深川
横櫓
(
よこやぐら
)
の小松鮨、
堺町
(
さかいちょう
)
の
金高
(
かねたか
)
鮨、両国の
与兵衛
(
よへえ
)
鮨などが繁昌し、のみならず鮨もだんだん贅沢になって
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
先ずその魚へ薄塩を当てて二、三時間置きます。それから薄皮を
剥
(
む
)
いて三枚に
卸
(
おろ
)
して小骨を一々
毛抜
(
けぬき
)
でよく取ります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
帳場格子のうちにいる連中は、時間が余って使い切れない有福な人達なのだから、みんな相応な
服装
(
なり
)
をして、時々
呑気
(
のんき
)
そうに
袂
(
たもと
)
から
毛抜
(
けぬき
)
などを出して根気よく鼻毛を抜いていた。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
翌日
(
あくるひ
)
の朝種彦は独り
下座敷
(
したざしき
)
なる竹の
濡縁
(
ぬれえん
)
に出て顔を洗い食事を済ました
後
(
のち
)
さえ何を考えるともなく折々
毛抜
(
けぬき
)
で
頤鬚
(
あごひげ
)
を抜きながら、
昨夜
(
ゆうべ
)
若い男女の忍び
逢
(
あ
)
ったあたりの
庭面
(
にわもせ
)
に
茫然
(
ぼんやり
)
眼を移していた。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
しかし主命ですから
反抗
(
はんこう
)
する訳にも行きませんので、料理人に命じて秋刀魚の細い骨を
毛抜
(
けぬき
)
で一本一本
抜
(
ぬ
)
かして、それを
味淋
(
みりん
)
か何かに
漬
(
つ
)
けたのを、ほどよく焼いて、主人と客とに勧めました。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
乾児
(
こぶん
)
にまたいっぷう変ったやつがいて、中でもおもだったのは
毛抜
(
けぬき
)
の
音
(
おと
)
、
阿弥陀
(
あみだ
)
の六蔵、
駿河
(
するが
)
の
為
(
ため
)
の三人。一日に
四十里
(
しじゅうり
)
歩くとか、毛抜で
海老錠
(
えびじょう
)
をはずすとか不思議な芸を持ったやつばかり。
顎十郎捕物帳:13 遠島船
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
毛
常用漢字
小2
部首:⽑
4画
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“毛抜”で始まる語句
毛抜器