“けぬき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
毛抜46.2%
23.1%
鑷子15.4%
毛抜器7.7%
毛鑷7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先ずその魚へ薄塩を当てて二、三時間置きます。それから薄皮をいて三枚におろして小骨を一々毛抜けぬきでよく取ります。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
惣八郎はと見ると、篝火かがりび火影ほかげで、けぬきを使っていた。惣八郎は今日のできごとを誰にも披露しなかったのだ、と思った。が、甚兵衛の心のうちには、それに対する感謝の心は湧かなかった。
恩を返す話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
喬樣に臥して鼻の下に物をかひて、人を以て踏すれば、黒くつぶ立たる穴毎に煙の樣なる物出づ、其れを責て踏めば白き小虫の穴毎に指出たるを、鑷子けぬきを以て拔けば
また、インド人が己のひげ毛抜器けぬきをもっていちいち抜き取るのを見た。これも彼らの迷信で、顔面にかみそりをあてることを嫌うとのことだ。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
旦那らしい人が山の上を指さして、アレ御覧なさい、アノ坊さんの担いでいる毛鑷けぬきの大きい事、実に珍らしいと云う。