“鑷子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けぬき66.7%
ピンセット33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
内供は、信用しない医者の手術をうける患者のような顔をして、不承不承に弟子の僧が、鼻の毛穴から鑷子けぬきあぶらをとるのを眺めていた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
喬樣に臥して鼻の下に物をかひて、人を以て踏すれば、黒くつぶ立たる穴毎に煙の樣なる物出づ、其れを責て踏めば白き小虫の穴毎に指出たるを、鑷子けぬきを以て拔けば
解版工(図516)は机に向って坐り、鑷子ピンセットを用いて同種類の活字を拾い出し、それ等を沢山ある箱の中の一つの、適当な場所へ返す。
私は一人の老婦人が貝で花をつくるのを見たが、こまかい貝殻をつまみ上げるのに、我々が鑷子ピンセットを使用する所を、彼女は精巧な箸の一対を用いていた。