トップ
>
歌垣
>
うたがき
ふりがな文庫
“
歌垣
(
うたがき
)” の例文
かれ天の下治らしめさむとせしほどに、
平群
(
へぐり
)
の臣が
祖
(
おや
)
、名は
志毘
(
しび
)
の臣、
歌垣
(
うたがき
)
に立ちて
一
、その
袁祁
(
をけ
)
の命の
婚
(
よば
)
はむとする
美人
(
をとめ
)
の手を取りつ。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
我邦
(
わがくに
)
の昔の「
歌垣
(
うたがき
)
」の習俗の真相は伝わっていないが、もしかすると、これと
一縷
(
いちる
)
の縁を
曳
(
ひ
)
いているのではないかという空想も起し得られる。
映画雑感(Ⅵ)
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「
御子
(
みこ
)
が、
蝦夷
(
えびす
)
の娘と、馬糧倉の中で、昼間から、
歌垣
(
うたがき
)
のように、
交
(
ま
)
くわりしておられた。——相手もあろうによ、女奴と」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
男女幾十人が
数珠
(
じゅず
)
の環の
回
(
めぐ
)
るがごとく歓喜に満ちて踊り巡るのですが、わが国古代の
歌垣
(
うたがき
)
もこんなものかと思われます。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
此山は『万葉集』に
新田山
(
にいたやま
)
と歌われ、
妻覓
(
つまま
)
ぎの
歌垣
(
うたがき
)
なども行われたらしい名所であるが、高さは二百三十米
許
(
ばか
)
り、東側と北部は水成岩、全山の三分の二を占むる主要部は
山と村
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
▼ もっと見る
「古いことを担ぎ出したものだな、あれは
歌垣
(
うたがき
)
といって、やっぱり男女入り乱れて踊るんだ、ずいぶんいかがわしい話もあるが、今の
流行
(
はや
)
りものよりは幾分か風流だろう」
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
多分に未開な
下野国
(
しもつけ
)
地方では、上下共に楽しみといえば自然飲み食いか男女の関係にかぎられている。筑波の
歌垣
(
うたがき
)
に似た上代の遺風が今なお祭りの晩には行われるほどだった。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“歌垣”の解説
歌垣(うたがき)とは、特定の日時に若い男女が集まり、相互に求愛の歌謡を掛け合う呪的信仰に立つ習俗。現代では主に中国南部からベトナムを経て、インドシナ半島北部の山岳地帯に分布しているほか、フィリピンやインドネシアなどでも類似の風習が見られる。古代日本の常陸筑波山などおいて、歌垣の風習が存在したことが、『万葉集』などから、うかがい知ることができる。
(出典:Wikipedia)
歌
常用漢字
小2
部首:⽋
14画
垣
常用漢字
中学
部首:⼟
9画
“歌”で始まる語句
歌
歌留多
歌舞伎
歌麿
歌妓
歌人
歌劇
歌舞伎座
歌曲
歌沢