“横隔膜”の読み方と例文
読み方割合
おうかくまく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
窓向まどむこうの壁がかぶりつきたいほどうまそうな狐色きつねいろに見えた。彼女は笑った。横隔膜おうかくまくを両手でおさえて笑った。腹が減り過ぎてかえっておかしくなる時が誰にでもあるものだ。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
死体の外貌を巨人と変えるばかりでなく、横隔膜おうかくまくを第三肋骨ろっこつの辺まで押上げる力を持っている。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
敬太郎は少し羞痒くすぐったいような気がした。相手を見ると依然として横隔膜おうかくまくから下を湯にけたまま、まだきずにじゃぶじゃぶやっている。そうして比較的真面目まじめな顔をしている。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)